ABOUT RED CROSS

2011/05/06

赤十字社は、スイス人実業家アンリ・デュナンの提唱により創立された、 「人道・公平・中立・独立・奉仕・単一・世界性」の7原則を掲げて、世界各国に存在する人道的活動団体です。 国の内外を問わず、戦争や大規模な事故や災害の際に敵味方区別なく中立機関として人道的支援を行います。 組織的には「ジュネーヴ条約」とこれに基づく国内法によって、特殊な法人格と権限を与えられた団体です。

ジュネーヴ条約

ジュネーヴ条約は、戦時国際法としての傷病者及び捕虜の待遇改善のための国際条約。 1864年に赤十字国際委員会が「戦争時の捕虜に対する扱いを人道的にする必要がある」として提唱し、 スイスのジュネーヴで「傷病者の状態改善に関する第1回赤十字条約」が締結されました。 その後ジュネーヴで締結された以下の諸条約も含めて「ジュネーヴ条約」と呼びます。

アンリ・デュナン

ジャン・アンリ・デュナンは、スイスの実業家。赤十字社を創設し、1901年に第1回ノーベル平和賞を受賞しました。 デュナンは赤十字を創設したため赤十字の父と呼ばれています。 1859年、フェリーノの戦いに遭遇したデュナンは戦場に放置された死傷者の姿をみて、その救援活動をしている 地元の女性たちの群れに入り、自らも救援活動に参加しました。何故敵味方分け隔てなく救済するのかと尋ねられ、 「人類はみな兄弟」と答えたのは有名です。1862年その体験を書いた「ソルフェリーノの思い出」を出版、戦場において敵味方の 区別なく負傷者の救護に当ることを目的とする赤十字の創設の契機となりました。 1863年、ジュネーヴで負傷兵救済国際委員会が結成され、これが赤十字社の誕生に発展しました。 その後、各国赤十字社の創設から国際赤十字に向かっていく過程で、赤十字の活動範囲は戦争捕虜に対する人道的救援、 一般的な災害被災者に対する救援へと拡大していきました。

名称

多くの国では、識別マークはデュナンの母国スイスの国旗の色を反転した、白地に赤い十字を採用しています。 呼称については「赤十字社」が一般的ですが、中華人民共和国と中華民国では「紅十字会」、また北朝鮮では「赤十字会」と呼んでいます。 また、イスラム諸国では、「十字はキリスト教を意味し、十字軍を連想する」として嫌われたため、白地に赤色の新月を識別マークとし、 「赤新月社」と呼んでいます。ですが、インドネシアはイスラム教国ですが例外的に「赤十字社」とよんでいます。 またパキスタン、マレーシア、バングラデシュなどは設立当初は「赤十字社」でしたが、のちに「赤新月社」に変更しました。 他にも「ダビデの赤盾」、「赤獅子太陽」など種々の標章が乱立した事から、赤十字・赤新月に代わる共通の標章採用が提案されました。 これには加盟国の合意に基づくジュネーブ条約の改訂を要する為に議論は紛糾しましたが、2005年の総会において全会一致原則の 総会では異例である投票による賛成多数により、赤の菱形を象った宗教的に中立な第三の標章「Red Crystal」が正式に承認されました。 「Red Crystal」の標章の意味や法的効力は従来の赤十字・赤新月と完全に同一です。また、この標章は単独で用いる以外に中の白地の 部分に独自のマークを入れても構わないということです。このため「Red Crystal」の中に「ダビデの赤盾」のマークを入れた標章を 用いることで、イスラエルの赤盾社は国際赤十字への加盟が出来る事となり、赤十字国際委員会は同社を正式に承認しました。 同様に国内での宗教勢力のバランスから赤十字・赤新月の標章を併用したいと主張しているエリトリア等の国や地域でも、 「Red Crystal」の中に赤十字・赤新月両方のマークを入れた標章を使用することで国際赤十字への加盟を期待しています。